ノリタケ 食器

ノリタケの食器にはおよそ１世紀にわたって培われた歴史があります。

ノリタケの初期の段階の食器を、オールドノリタケという呼び方がされます。

既にオールドノリタケの食器は、美術品や芸術品に分類されるほどのものです。

オールドノリタケの中には、アール・ヌーヴォー作品やアール・デコ様式などのものが多数あります。

オールドノリタケを見る人は、その繊細な妙技に、時代の息づかい、美を追求する崇高な精神を感じることができるといわれています。

ノリタケの製品は気品溢れる形とデザインで長い間世界中の方々にノリタケチャイナの愛称で愛され続けていました。

ノリタケは今日、日本を代表し世界的にも非常に高い評価を得ています。

しかしノリタケの創業期には血の滲むような困難に立ち向かい克服してきた歴史があります。

オールドノリタケを見ることで、その努力の流れを見ることもできます。

オールドノリタケの食器の製造技術の高さは、大皿の底の部分が平らであることを見るとわかります。

大皿の底を平らにすることに、ノリタケの技術の高さが見られるのです。

大皿の底を平らにすることは簡単ではありません。

一つ一つ形が違うことに味わいを見出す和の文化・和食器とは異なり、洋食器は均一性を重んじる食器です。

食器を売り物として使うためには、均一性が必要だったのです。

オールドノリタケを見ると、その均一性を見ることができるはずです。

その技術を確立するための努力が、ノリタケを芸術品にまで高めたといえるでしょう。